株式会社設立の流れ
株式会社とは、社員(株主)の地位が細分化された株式という形態をとり、株主は出資した額を限度として責任を負う会社形態です。
つまり、株主は会社の債務について個人的に責任を負うことはなく、出資した範囲内での責任に留まります。
株式会社の主な特徴として、
•株式の発行により多くの資本を集めることが可能である
•社員(株主)の有限責任によって、経営への参加が容易になる といった点が挙げられます。
このような仕組みにより、不特定多数の投資家が安心して資本参加でき、事業の拡大や増資を行う際にも資本調達がしやすくなります。
株式会社の設立方法
株式会社を設立するには、以下の2つの方法があります。
1. 発起人設立
会社設立時に発行する株式のすべてを発起人(会社の設立手続きを行う者)が引き受ける設立方法です。一般的に、多くの企業がこの方法を選択しています。
2. 募集設立
発起人が会社設立時に発行する株式の一部を引き受け、残りの株式を第三者に提供して資本金を調達する方法です。
募集の方法には、
•新聞やインターネットなどを利用した一般募集
•親族や知人・友人に出資を依頼する縁故募集 といった手段があります。
会社設立のメリット・デメリット
株式会社を設立すると、事業運営において様々なメリットが得られる一方で、一定のデメリットも伴います。
設立前にそれぞれを理解し、適切な経営判断を行うことが重要です。
メリット
•信用力の向上:法人格を持つことで、取引先や金融機関からの信頼を得やすくなります。
•税務上の優遇措置:赤字が発生した場合、欠損金を7年間繰り越すことが可能です。
•経費の幅が広がる:生命保険料や退職金の計上など、経費として認められる範囲が個人事業主よりも広くなります。
•社会保険への加入:従業員に対して質の高い福利厚生を提供できるため、優秀な人材の確保がしやすくなります。
•決算期を自由に設定可能:事業計画に応じて、最適な決算期を選定できます。
•消費税の免税措置:資本金1,000万円未満の場合、設立から2年間は消費税が免除されます。
•所得が一定額以上なら節税効果がある:年間所得が600万~700万円以上であれば、個人事業主よりも法人化したほうが税金負担が軽減されるケースが多いです。
デメリット
•社会保険の加入が義務化:法人化すると、役員や従業員は社会保険へ加入する必要があります。
•交際費の全額経費化が不可:個人事業主と異なり、交際費は90%までしか経費として認められません。
•赤字でも税金が発生:法人住民税の均等割により、赤字でも最低7万円の税金がかかります。
•専門家のサポートが必要:法人の会計処理や税務申告には専門的な知識が必要なため、税理士や会計士などの専門家のサポートが求められます。
•事業廃止時のコスト:法人を解散する際には一定の手続きと費用が必要になるため、個人事業主よりも負担が大きくなります。
株式会社設立に関するご相談
弊社では、株式会社の設立を検討されている方々に向けて、スムーズな設立手続きをサポートいたします。
会社の形態や設立方法、メリット・デメリットを十分に理解し、お客様のビジネスに最適な選択ができるよう、丁寧にご案内いたします。
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